会議の録音をAIに入れていいか分からない|録る前に確認する5つ

議事録はAIに任せると楽になります。ただし他人の声を扱うので、録る前の確認が要ります。
この記事でわかること
- 「録りますね」を省かない
- 外に出していいかは別の判断
- 文字起こしは必ず間違える
この記事の要点
| 見出し | ひとことで言うと |
|---|---|
| 先に結論:確認するのは「録る前」です | 議事録でつまずく方は、だいたい順番を間違えています。 |
| 1|「録りますね」のひとことを省かない | まず、録音することを伝えてください。 |
| 2|音声を外に出していいかは、別の判断です | ここが一番見落とされます。 |
| 3|文字起こしは、必ず間違えます | ここからは、実際に使うときの話です。 |
| 4|要約させると、消えるもの | 文字起こしを要約させると、きれいな議事録になります。 |
| 5|出す前に、自分が読む | できあがった議事録は、自分の名前で配ることになります。 |
| それでも迷う場合 | ここまで書いた3つの確認は、本来なら職場のルールで決まっているべきものです。 |
| 今日やること(1つだけ) | 次の会議の前に、ひとこと決めておいてください。 |
研修でこう言われたとき、少し待ってください、と止めることがあります。
企業向けのAI研修で講師をしています。
整骨院、介護、電気設備など、ふだんパソコンをあまり使わない現場が中心です。
議事録は、AIに任せると本当に楽になる仕事です。
私も勧めています。
ただ、他の仕事と違って、1つだけ事前に確認が要ります。
他の人が話した言葉を扱うからです。
この記事では、楽をするための手順ではなく、
先に確かめておくことと、任せきりにすると起きることを書きます。
手順そのものは、別の記事で書いています。
01先に結論:確認するのは「録る前」です
議事録でつまずく方は、だいたい順番を間違えています。
録ってから「これ、AIに入れていいのかな」と考える。
もう遅いです。
確認は、録る前にやります。
見るのは3つだけです。
- 録音していいか(参加者に伝えたか)
- その音声を社外のサービスに通していいか
- 出来上がった議事録を、誰が確認して出すか
この3つが決まっていれば、あとは楽をしていい仕事です。
021|「録りますね」のひとことを省かない
まず、録音することを伝えてください。
社内の会議でも、です。
メモを取るのと録音は、相手の受け取り方が違います。
あとで知ると、良い気持ちはしません。
言い方は簡単で構いません。
これだけです。
断られることは、ほとんどありません。
研修先で、一度だけ揉めた話を聞いたことがあります。
悪気はなく、便利だから録っていた。
あとで分かって、信頼の話になってしまった。
内容の問題ではありませんでした。
言わなかったことの問題でした。
ひとこと言うだけで防げます。
032|音声を外に出していいかは、別の判断です
ここが一番見落とされます。
録音していいことと、その音声を社外のサービスに通していいことは、別です。
AIの文字起こしは、多くの場合、音声をインターネット上のサービスに送っています。
自分のパソコンの中だけで完結しているわけではありません。
だから、こういう会議は注意が要ります。
- お客様の名前や契約内容が出てくる
- 社員の評価や処遇の話が出てくる
- まだ公表していない計画の話
勤務先に、使っていいサービスの一覧があるなら、それに従ってください。
何も決まっていない場合は、情報システム部門に一度聞いてください。
これが一番まずいです。
止められたら、その会議だけ手で書けばいいだけの話です。
043|文字起こしは、必ず間違えます
ここからは、実際に使うときの話です。
文字起こしは便利ですが、完璧ではありません。
とくに間違えやすいのが4つあります。
- 社名、人名
- 業界の専門用語
- 数字
- 話し始めと話し終わり
社名と人名は、本当によく間違えます。
似た音の別の言葉になります。
専門用語も弱いです。
現場でしか使わない略語は、だいたい別の言葉に化けます。
数字は、聞き取れていても桁がずれることがあります。
そして、話し始めと話し終わり。
録音を始めた直後と、終わる直前は、切れていることがあります。
研修で文字起こしを試すと、毎回どこかに間違いが出ます。
一度も完璧だったことはありません。
だから、固有名詞と数字だけは、必ず目で追ってください。
054|要約させると、消えるもの
文字起こしを要約させると、きれいな議事録になります。
ただ、きれいになる過程で消えるものがあります。
決まらなかったこと、です。
AIは、結論を書こうとします。
だから「この件は保留」「意見が分かれた」といった部分を、まとめて消してしまうことがあります。
実際の仕事では、ここが大事だったりします。
誰が反対したか。
何が理由で決まらなかったか。
これが残っていないと、次の会議でまた同じ話を繰り返します。
対策は簡単です。
頼むときに、先に書いておきます。
この一文があるだけで、残り方が変わります。
065|出す前に、自分が読む
最後です。
できあがった議事録は、自分の名前で配ることになります。
AIが作ったとしても、間違いがあれば自分の責任です。
だから、出す前に通しで読んでください。
目で追うのは、固有名詞と数字と、決定事項の3つで足ります。
全部を読み直す必要はありません。
3分で終わります。
この3分を省くと、あとで倍の時間がかかります。
07よくある質問
録音せずに、その場で文字起こしするのはどうですか
自分のメモをAIに整えてもらうのは問題ないですか
社外に出せない情報だけ置き換えてから渡してください。
オンライン会議の自動文字起こし機能はどうですか
別のサービスに送るより、確認が通りやすいことが多いです。まず勤務先に確認してください。
参加者に配るとき、AIを使ったと書くべきですか
ただし、勤務先に表示のルールがあればそれに従ってください。
録音データはいつまで持っておけばいいですか
勤務先の規程があればそれに従ってください。
08それでも迷う場合
ここまで書いた3つの確認は、本来なら職場のルールで決まっているべきものです。
決まっていない職場も多いです。
その場合、自分で判断することになります。
ひとりで抱えると、だいたい使うのをやめる方向に行きます。
それも1つの判断ですが、もったいない話です。
上司か情報システム部門に、一度聞いてみてください。
「これ、使っていいですか」の1回で済みます。
聞ける相手が職場にいない場合は、外に作っておくと楽になります。
判断に迷う場面は、これからも出てきます。
09今日やること(1つだけ)
次の会議の前に、ひとこと決めておいてください。
この言葉を、口に出す練習をしておく。
それだけで、今日は終わりです。

