ホーム›仕事で使う›AIで作ったと言わないとダメ?|誰の…
仕事で使う

AIで作ったと言わないとダメ?|誰の名前で出るかで決まります

ああい(企業向けAI研修 講師)|更新 2026.10.23読む目安 6分
AIで作ったと言わないとダメ?|誰の名前で出るかで決まります

言わなくていい場面と、必ず確認すべき場面を分けました。聞き方のひな形つき。

この記事でわかること

  • 言わなくていい場面
  • 必ず確認すべき場面
  • そのまま使える聞き方

この記事の要点

見出しひとことで言うと
先に結論:「誰の名前で出るか」で決まります判断の基準は1つです。
言わなくていい場面まず、言わなくていいものから書きます。
必ず確認すべき場面ここからが大事です。
聞き方のひな形聞き方を変えると、通りやすくなります。
第三者に向けて出すときもう1つ、注意が要る場面があります。
いちばん危ないのは、確認せずに出すことここまで書いてきて、いちばん伝えたいのはここです。
それでも判断に迷うときここまで書いた線引きでも、迷う場面は出てきます。
今日やること(1つだけ)勤務先の規程を開いて、「生成AI」か「AI」で検索してください。
「AIで作ったって、言わないとダメですか」

これも、研修でよく聞かれます。
聞いてくる方の顔は、だいたい不安そうです。

企業向けのAI研修で講師をしています。
整骨院、介護、電気設備など、ふだんパソコンをあまり使わない現場が中心です。

先に答えを書きます。

全部を言う必要はありません。
ただし、言わなければならない場面が、はっきりあります。

ここを間違えると、信用を落とします。
逆に、必要ない場面でいちいち申告すると、仕事が止まります。

この記事では、その線引きを書きます。

01先に結論:「誰の名前で出るか」で決まります

判断の基準は1つです。

最終的に、誰の名前で世に出るか。

  • 自分の名前で出るもの → 言わなくていい
  • 相手の名前で出るもの → 事前に確認する
  • 第三者に向けて「人が書いた」と見える形で出るもの → 表示が要る場合がある

これだけです。

AIを使ったかどうかではなく、出口で決まります。

02言わなくていい場面

まず、言わなくていいものから書きます。

自分の仕事の下ごしらえに使う場合です。

  • メールの下書きを作る
  • 会議のメモを整える
  • 資料の構成を考える
  • 日報の文章を直す

これらは、言う必要がありません。

理由は、最終的に自分が確認して、自分の責任で出しているからです。

電卓を使って計算したときに、「電卓を使いました」と言わないのと同じです。

研修でこの説明をすると、たいてい納得されます。
道具を使ったことを、いちいち申告する習慣はありません。

03必ず確認すべき場面

ここからが大事です。

相手の名前で出るものを作るときは、先に確認してください。

具体的には、こういうときです。

  • お客様から文章の作成を頼まれている
  • 社外に出す資料を、他部署の名前で出す
  • 誰かの代わりに、その人の言葉として書く

このとき、AIを使っていいかどうかは、相手が決めることです。
自分では決められません。

とくに、仕事として受けている場合。

契約書や発注書に「AIの使用について」の項目が入っていることがあります。
最近は増えました。

読まずに進めると、あとで揉めます。

研修先でも、一度ありました。
担当者の方が良かれと思ってAIで資料を作ったところ、取引先の規程で禁止されていた。

悪意はありませんでした。知らなかっただけです。
それでも、説明に時間を取られていました。

04聞き方のひな形

「AIを使っていいですか」と聞くのは、少し勇気が要ります。
断られるかもしれないからです。

聞き方を変えると、通りやすくなります。

たとえば、こういう言い方です。

「下書きの作成に生成AIを使って、内容は私が確認したうえでお出しします。問題があればおっしゃってください」

ポイントは2つです。

1つめは、使う範囲を限定していること。
「下書きに使う」と言っています。丸投げではないと伝わります。

2つめは、自分が確認すると言っていること。
責任の所在がはっきりします。

こう言って断られることは、あまりありません。
断られたら、そのときは手で書けばいいだけです。

05第三者に向けて出すとき

もう1つ、注意が要る場面があります。

不特定の人に向けて出すものです。

ブログ、SNS、商品の説明文、口コミなど。

ここは業界ごとにルールが違いますし、変わります。

たとえば、広告であることを隠して個人の感想のように見せる書き方は、規制の対象になります。
これはAIを使ったかどうかとは別の話ですが、関係する場面が多いです。

迷ったときは、次の2つを見てください。

  • 出す先のサービスの利用規約(AI生成物の扱いが書かれていることがあります)
  • 自分の業界の団体が出している指針

ルールは変わります。
人の記事の情報ではなく、必ず元のページで確認してください。

06よくある質問

AIで作ったことがバレますか
文章だけで断定するのは難しいです。判定するツールもありますが、誤りも多いです。
ただ、バレるかどうかを気にするより、内容が正しいかを見たほうが建設的です。
間違った内容を出せば、AIを使ったかどうかに関係なく信用を落とします。
社内の資料でも確認が要りますか
勤務先の規程によります。
AIの利用そのものを制限している会社があります。まず規程を確認してください。
「AIで作りました」と言うと、価値が下がりませんか
下がる場面はあります。
だからこそ、相手の名前で出るものだけ確認する、という線引きが要ります。
全部申告すると、下ごしらえまで安く見られます。
どこまで直せば「自分が書いた」と言えますか
明確な基準はありません。
ただ、研修ではこう言っています。中身を人に説明できるなら、自分のものです。
聞かれて答えられない文章は、直し足りていません。
お客様の情報をAIに入れていいですか
そのままは入れないでください。
名前や数字は「A社」「約○件」に置き換えてから渡します。
判断に迷うときは、勤務先の規程と情報システム部門の指示が最優先です。

07いちばん危ないのは、確認せずに出すこと

ここまで書いてきて、いちばん伝えたいのはここです。

問題になるのは、AIを使ったことではありません。

中身を確認せずに出したことです。

研修で見てきた失敗は、ほぼ全部これです。

数字が間違っていた。
会社名が違っていた。
存在しない制度の名前が入っていた。

AIは、もっともらしい間違いを平気で書きます。
しかも、自信たっぷりに書きます。

だから、出す前に自分で読む。
数字と固有名詞だけは必ず確かめる。

これをやっていれば、使ったかどうかはあまり問題になりません。

逆に、これをやらずに出すと、「AIに任せきりの人」という評価がつきます。
一度つくと、戻すのが大変です。

08それでも判断に迷うとき

ここまで書いた線引きでも、迷う場面は出てきます。

業種によってルールが違うからです。

職場に詳しい人がいるなら、先に聞いてください。
「これは出していいか」を1回聞くほうが、あとで謝るより早いです。

いない場合は、聞ける相手を作っておいてください。
判断を自分ひとりで抱えると、使うこと自体をやめてしまいます。

実際、それで止まる方を何人も見ました。
怖くなって、開かなくなるんです。

09今日やること(1つだけ)

勤務先の規程を開いて、「生成AI」か「AI」で検索してください。

何も出てこなければ、まだ決まっていないということです。
それも分かっておく価値があります。

何か書いてあれば、そこが自分の線引きです。

*この記事は、講師として研修で受けた質問と、その場でお答えしている内容をまとめたものです。特定の企業の資料や個別の案件の情報は含みません。AIの利用に関するルールは業界や企業によって異なり、変わることがあります。最終的な判断は、勤務先の規程および各サービスの利用規約でご確認ください。
この記事を書いた人
あ
あい|スマホAIの教科書

企業向けの生成AI研修で講師をしています。整骨院、介護、電気設備など、ふだんパソコンをあまり使わない現場が中心です。研修で実際に受けた質問と、その場でお答えしている内容を書いています。