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AIを使うと逆に時間がかかる?|遅くなる3つの原因

ああい(企業向けAI研修 講師)|更新 2026.10.23読む目安 6分
AIを使うと逆に時間がかかる?|遅くなる3つの原因

最初は手でやったほうが速い作業があります。どこで損しているかを整理しました。

この記事でわかること

  • 向いてない仕事に使っている
  • 頼むのに時間をかけすぎ
  • 確認に時間をかけすぎ

この記事の要点

見出しひとことで言うと
先に結論:遅くなる原因は3つしかありません時間がかかる方を見ていると、原因はだいたいこの3つです。
1|向いていない仕事に使っているいちばん多いのがこれです。
2|頼むのに時間をかけすぎている次に多いのが、頼み方で止まることです。
3|確認に時間をかけすぎている意外と見落とされるのが、これです。
時間を測ってみてくださいここまで読んで、「本当に速くなるのか」と思った方へ。
「慣れるまでの時間」は、どう考えるか最初に損をする時間は、確実にあります。
いちばん大きな誤解最後に、ひとつだけ。
それでも遅いままの場合ここまでやっても、速くならないことがあります。
会社の情報を使うときだけ作業を任せるときも、社外に出せない情報はそのまま貼らないでください。
今日やること(1つだけ)今週、必ず来る作業を1つ思い浮かべてください。
「AIを使ったほうが、かえって時間がかかりました」

研修の2回目で、よく言われます。
1回目のあと、実際に試した方の感想です。

企業向けのAI研修で講師をしています。
整骨院、介護、電気設備など、ふだんパソコンをあまり使わない現場が中心です。

これは、半分は本当です。
最初のうちは、手でやったほうが速い作業があります。

ただ、ずっと遅いままの人と、2週間で逆転する人がいます。
その差は、才能ではありません。

選んでいる仕事が違うだけです。

この記事では、どこで時間を損しているかと、その直し方を書きます。

01先に結論:遅くなる原因は3つしかありません

時間がかかる方を見ていると、原因はだいたいこの3つです。

  • 向いていない仕事に使っている
  • 頼むのに時間をかけすぎている
  • 確認に時間をかけすぎている

順番に見ていきます。

021|向いていない仕事に使っている

いちばん多いのがこれです。

AIに向いていない仕事があります。

  • 短い文章(1〜2行のメール返信)
  • 自分しか知らない情報が必要なもの
  • 答えが1つに決まっていて、調べれば分かるもの
「お疲れさまです。了解しました」と返すだけのメールに、
AIを使う必要はありません。

打ったほうが速いです。

研修で、こういう場面を何度も見ました。
せっかく覚えたから使おうとして、かえって遠回りになっています。

逆に、向いているのはこういう仕事です。

  • 長いものを短くする
  • ばらばらのメモを整える
  • 同じ形のものを何度も作る
  • 言い方を変える

共通しているのは、**手でやると面倒だけれど、頭はあまり使わない**仕事です。

ここに当てるかどうかで、速くなるか遅くなるかが決まります。

032|頼むのに時間をかけすぎている

次に多いのが、頼み方で止まることです。

何をどう書けばいいか考えているうちに、5分経っている。
これなら自分でやったほうが速い、となります。

対策は2つあります。

ひとつは、**短く頼んで、あとから足す**ことです。

最初から完璧な指示を書こうとしないでください。

「このメールを短くして」

まずこれだけ送ります。
返ってきたものを見て、「もっと丁寧に」「3行で」と足していきます。

考える時間がゼロになります。

もうひとつは、**うまくいった頼み方を保存する**ことです。

一度うまくいったら、その文章をメモ帳に貼っておく。
次からはコピーして貼るだけです。

これで、2回目以降は5秒になります。

研修では、この保存をやった方とやらなかった方で、
3か月後の使用頻度がはっきり分かれました。

043|確認に時間をかけすぎている

意外と見落とされるのが、これです。

出てきた文章を、全部読み直している。
一字一句、確かめている。

これでは時間がかかります。

確認するところは、3つだけで足ります。

  • 数字
  • 固有名詞(会社名、人名、地名)
  • 結論の向き(賛成か反対か、やるかやらないか)

この3つが合っていれば、あとは多少おかしくても実害が出ません。

逆に言うと、この3つだけは必ず見てください。
ここが間違っていると、取り返しがつきません。

全文を読むのに3分かかっていたものが、この方法なら30秒です。

05時間を測ってみてください

ここまで読んで、「本当に速くなるのか」と思った方へ。

一度、測ってみることを勧めます。

やり方は簡単です。

いつもの作業を、まず手でやって時間を測る。
次の同じ作業を、AIを使って測る。

これを3回やってください。

1回目は、たぶん負けます。
2回目は、互角くらいになります。
3回目で、だいたい追い抜きます。

研修でも、この測定をしてもらうことがあります。
数字で見ると、納得されます。

逆に、3回やっても遅いままなら、その仕事はAIに向いていません。
別の仕事に移ってください。

06「慣れるまでの時間」は、どう考えるか

正直に書きます。

最初に損をする時間は、確実にあります。

アプリを入れる。
使い方を覚える。
失敗する。

ここで何時間か使います。

この時間を取り返せるかどうかは、**その作業が何回来るか**で決まります。

月に1回しか来ない作業なら、覚える意味は薄いです。
毎週来る作業なら、1か月で元が取れます。

だから、最初に選ぶ仕事は「毎週必ず来るもの」にしてください。

これは研修でも最初に伝えることです。
珍しい仕事ではなく、繰り返す仕事から始める。

07よくある質問

慣れるまでどのくらいかかりますか
ひとつの作業に絞れば、2週間ほどで逆転する方が多いです。
複数を同時に覚えようとすると、何か月かかっても慣れません。
入力が遅いのですが
話しかけてください。スマホのキーボードにマイクのボタンがあります。
打つより速いです。パソコンが苦手な方ほど、こちらが向いています。
何回もやり直していると、結局遅いです
やり直す回数が3回を超えるなら、頼み方ではなく仕事の選び方が原因です。
その作業は、たぶんAIに向いていません。
若い人はもっと速く使っています
速いのは、使う場面を知っているからです。
頭の回転の差ではありません。場面が決まれば、同じ速さになります。

08いちばん大きな誤解

最後に、ひとつだけ。

AIは、仕事を速くする道具だと思われています。

半分合っていますが、正確ではありません。

AIが減らすのは、**作業の時間**ではなく、**取りかかるまでの時間**です。

白紙から書き始めるのは、誰でもつらい。
だから後回しにします。

AIに最初の1行を書かせると、そこから直すだけになります。
取りかかるのが、ずっと楽になります。

実際に効いているのは、ここです。

研修で「結局なにが一番変わりましたか」と聞くと、
「手をつけるのが早くなった」と答える方が多いです。

09それでも遅いままの場合

ここまでやっても、速くならないことがあります。

そのときは、原因が3つのどれなのか、自分では分からなくなっています。

仕事の選び方なのか。
頼み方なのか。
確認の仕方なのか。

これは、人に画面を見せるのが一番早いです。
見る人が見れば、数分で分かります。

職場に詳しい人がいるなら、やり取りの画面をそのまま見せてください。
いない場合は、聞ける場所があるものを選んでください。

ひとりで原因を切り分けようとすると、たいてい諦めます。

10会社の情報を使うときだけ

作業を任せるときも、社外に出せない情報はそのまま貼らないでください。
数字や固有名詞は「A社」「約○件」に置き換えます。

迷うときは、勤務先の規程と情報システム部門の指示が最優先です。

11今日やること(1つだけ)

今週、必ず来る作業を1つ思い浮かべてください。

手でやると面倒だけれど、頭はあまり使わない作業です。

それだけ決めて、今日は終わりです。

次にその作業が来たとき、1回だけAIに頼んでみてください。

*この記事は、講師として研修で受けた質問と、その場でお答えしている内容をまとめたものです。特定の企業の資料や個別の案件の情報は含みません。
この記事を書いた人
あ
あい|スマホAIの教科書

企業向けの生成AI研修で講師をしています。整骨院、介護、電気設備など、ふだんパソコンをあまり使わない現場が中心です。研修で実際に受けた質問と、その場でお答えしている内容を書いています。