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ChatGPTの答えが毎回違うのはなぜ?|安定させる3つのやり方

ああい(企業向けAI研修 講師)|更新 2026.10.23読む目安 6分
ChatGPTの答えが毎回違うのはなぜ?|安定させる3つのやり方

故障ではありません。仕組みを知れば、困る場面だけ対処できます。

この記事でわかること

  • 材料を渡す
  • 形式を指定する
  • 2回聞いて見比べる

この記事の要点

見出しひとことで言うと
先に結論:AIは「選んでいる」からですひとことで言うと、次の言葉を選ぶときに、わざと少し揺らしているからです。
困らない場面まず、違っても困らないものから。
困る場面問題は、答えが決まっているものを聞いたときです。
答えを安定させる3つのやり方1つめは、材料を渡すことです。
「前の話を覚えていない」のも同じ理由ではありませんここで、よく混ざる話があります。
いちばん大事なことここまで書いてきて、伝えたいのは1つです。
それでも不安が残る場合ここまで読んでも、使うのが怖いという方がいます。
会社の情報を使うときだけ材料を渡すときも、社外に出せない情報はそのまま貼らないでください。
今日やること(1つだけ)自分がよく知っていることを、1つ聞いてみてください。
「昨日と同じことを聞いたのに、違う答えが返ってきました」

研修の後半で、必ず出る質問です。
たいてい、少し怒ったような顔で聞かれます。

企業向けのAI研修で講師をしています。
整骨院、介護、電気設備など、ふだんパソコンをあまり使わない現場が中心です。

気持ちは分かります。
機械なら、同じ質問には同じ答えを返すはずだ、と思いますよね。

先に答えを書きます。

毎回違うのは、故障ではありません。
そういう作りになっています。

ただし、困る場面と、困らない場面があります。
そこを分けて使えば、問題になりません。

この記事では、その分け方を書きます。

01先に結論:AIは「選んでいる」からです

なぜ毎回違うのか。

ひとことで言うと、次の言葉を選ぶときに、わざと少し揺らしているからです。

AIは、文章を頭から順番に作っています。

「今日は」まで書いたとき、次に来そうな言葉の候補が何十個もあります。
「晴れ」「寒い」「会議が」など、それぞれに確からしさがついています。

ここで一番確からしいものだけを選び続けると、毎回まったく同じ文章になります。

ところが、それだと困ります。
文章が硬くなり、何度聞いても同じ言い回ししか出てこなくなります。

だから、少しだけ揺らしてあります。

この揺らぎがあるおかげで、言い換えを頼めば別の案が出てきますし、
アイデアを5個出してと言えば、ちゃんと5個違うものが出てきます。

便利さと引き換えに、毎回同じにはならない。
そういう仕組みです。

02困らない場面

まず、違っても困らないものから。

  • 文章を書いてもらう
  • 言い換えを考えてもらう
  • 案を出してもらう
  • 要約してもらう

このあたりは、むしろ毎回違ったほうが使えます。

気に入らなければ、もう一度頼めばいい。
違うものが出てくるのは、やり直しが効くということです。

研修でも、ここは「何回でも頼み直していいですよ」と伝えています。

一発で満足するものが出ることは、あまりありません。
2回、3回と頼み直して、良いものを選ぶ。
これが普通の使い方です。

03困る場面

問題は、答えが決まっているものを聞いたときです。

  • 制度の内容
  • 計算の結果
  • 日付や数字
  • 手順の順番

こういうものは、毎回同じでなければ困ります。

そして、ここが怖いところですが、
AIは間違っていても同じ調子で書いてきます。

迷っている様子を見せません。
自信たっぷりに、違うことを言います。

研修でよく見せる例があります。

同じ計算を3回聞くと、答えが変わることがあります。
しかも、3回とも断定口調です。

参加者の方は、だいたいここで静かになります。

04答えを安定させる3つのやり方

では、どうするか。
揺らぎを小さくする方法が3つあります。

1つめは、材料を渡すことです。

「育児休業の制度を教えて」と聞くと、AIは自分の記憶から書きます。
これは揺れます。

そうではなく、厚生労働省のページから文章をコピーして貼り、
「この中から、期間に関するところだけ抜き出して」と頼みます。

材料があると、そこから拾うだけになるので、揺れにくくなります。

2つめは、形式を指定することです。

「3行で」「箇条書きで5つ」「表にして」

このように形を決めると、中身も安定します。
枠があると、そこから出にくくなるからです。

3つめは、2回聞いて見比べることです。

大事な場面では、同じことを2回聞いてください。
同じ答えが返ってきたら、まあ信用できます。

違う答えが返ってきたら、そこが怪しい場所です。
その部分だけ、自分で調べます。

これは手間ですが、確実です。
研修でも、数字が絡む場面ではこれを勧めています。

05「前の話を覚えていない」のも同じ理由ではありません

ここで、よく混ざる話があります。

「昨日の続きを聞いたら、話が通じませんでした」

これは、揺らぎとは別の問題です。

AIには、会話ごとに区切りがあります。
新しい画面を開くと、前の話は引き継がれません。

人間なら「昨日の件ですが」で通じますが、AIには通じません。

続きをやりたいときは、同じ会話の画面を開き直してください。
スマホでもパソコンでも、履歴から戻れます。

どうしても新しく始めるなら、前提をもう一度書いてから聞きます。

06よくある質問

毎回同じ答えにする設定はありますか
開発者向けには調整する方法がありますが、普通の画面にはありません。
材料を渡す、形式を決める。この2つで十分に安定します。
有料版なら揺れませんか
揺れます。性能は上がりますが、仕組みは同じです。
ただ、材料を長く読ませられるぶん、安定はしやすくなります。
別のAIに同じことを聞くのはどうですか
良い方法です。2つが同じことを言えば、信用度は上がります。
違うことを言ったら、そこは自分で確認する場所です。
間違いを指摘したら謝ってきました。信じていいですか
指摘されると、内容に関係なく謝ることがあります。
謝ったから正しくなった、とは限りません。正しい情報を渡して、作り直させてください。

07いちばん大事なこと

ここまで書いてきて、伝えたいのは1つです。

AIは、正しいことを言う道具ではありません。
もっともらしい文章を作る道具です。

多くの場合、もっともらしさと正しさは一致します。
だから便利に使えます。

でも、ときどきズレます。
そのズレに気づけるのは、自分が知っている分野だけです。

だから、自分の仕事の範囲で使ってください。
知らない分野で使うときは、必ず元の資料に当たってください。

08それでも不安が残る場合

ここまで読んでも、使うのが怖いという方がいます。

その感覚は、間違っていません。
むしろ、何も疑わずに使う人より安全です。

ただ、怖がって使わないままだと、何も変わりません。

おすすめは、答えが分かっている仕事で練習することです。

自分がすでに知っていることを聞いてみる。
間違いに気づけるかどうか、試してみる。

これを何回かやると、どこで間違えやすいかが分かってきます。
分かれば、怖さは減ります。

職場に詳しい人がいるなら、一緒にやってみてください。
いない場合は、聞ける場所があるものを選ぶと続きます。

09会社の情報を使うときだけ

材料を渡すときも、社外に出せない情報はそのまま貼らないでください。
数字や固有名詞は「A社」「約○件」に置き換えます。

迷うときは、勤務先の規程と情報システム部門の指示が最優先です。

10今日やること(1つだけ)

自分がよく知っていることを、1つ聞いてみてください。

返ってきた答えを読んで、間違いがないか探してみる。

それだけで、今日は終わりです。

間違いが見つかったら、それは良い発見です。
見つからなかったら、その分野では使えるということです。

*この記事は、講師として研修で受けた質問と、その場でお答えしている内容をまとめたものです。特定の企業の資料や個別の案件の情報は含みません。サービスの仕様は変わることがあります。最新の情報は各サービスの公式ページでご確認ください。
この記事を書いた人
あ
あい|スマホAIの教科書

企業向けの生成AI研修で講師をしています。整骨院、介護、電気設備など、ふだんパソコンをあまり使わない現場が中心です。研修で実際に受けた質問と、その場でお答えしている内容を書いています。